アーキテクチュラル・ファインアートフォトグラファー アキラ・タカウエさんに訊く

ひと目見て、風景写真や建築写真とは異なる質感に目を奪われ、見れば見るほど、1ピクセルのブレもなく緻密に練り上げられた作品世界にことばを失う・・・。そんな独特な世界感を持つアキラ・タカウエさんは、海外の数々のメジャーな賞を受賞している「アーキテクチュラル・ファインアートフォトグラフィー」の第一人者。建築・土木分野での博士号を持つDr.タカウエの、大学の講義のような自作解説そしてインタビューです。

Sydney Harbor Bridge Profile Mk.I Nikon D810, AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED, F/8, SS/417秒 / NiSi ND64+ND1000

構造物の撮影をするために、チェックすべきポイントとは

■作品「 Sydney Harbor Bridge Profile Mk.I」について

—-今回は、取材用に写真を9点ピックアップいただきました。こちらはどういう基準で選んでいただいたのでしょうか?

遠景、近景、中景を交えて、都市風景写真として成立していると思われる作品をピックアップしました。また、今回はどれもNDフィルターを使っている作品です。

—–「 Sydney Harbor Bridge Profile Mk.I」は、オーストラリアのハーバーブリッジですね?

2016年の撮影です。20世紀初頭に造られたトラスドアーチで構成される橋梁で、現在の橋梁設計理論の観点からすると極めてクラシカルな橋梁ですが、構造工学や景観工学の観点から着目するべきポイントはたくさんあります。
垂直材(垂直に立っている部材)をご覧ください。細かい三角形の部材によって垂直材の内部にさらにトラス構造が構成されています。これは、当時は厚板がなかった、あるいは溶接強度を発現できなかったので、当時とては仕方なく使用されているのですが、この細かい部材を全部リベットで止める(現在は高力ボルト)という、気の遠くなるような作業工程が施されています。このような極めてクラシカルな橋梁と、海の向こう側に見える、モダンなシドニーのダウンタウン。この対比がひとつのポイントです。

—–NDフィルターによる長時間露光で、海と雲がフラットになっていますね。

この構図の中では、水面と雲が二次的要素になるんだと思います。でも、一次要素の橋梁とダウンタウンの背景として、水面と雲を美しく抽象化した作品に仕上げたい。そうすると、橋梁と摩天楼、そしてシドニー・オペラハウスが浮かび上がってくる。そのとき、フィルターの性能が低かったら、ここまでシャープに表現できないとともに、色かぶり、色むらがでてきます。

—–雲も消えているわけではなくて、すっと流れていますね。

橋の背面に、橋軸方向に雲が流れてますよね。これが橋に対して斜めに流れていたら、作品としては別の意味になってしまう(それはそれでよいのですが)。撮影時においては雲以外にも、様々なモノの位置関係をチェックします。たとえば、橋の向こうの摩天楼の一番右端のビルが橋に隠れてはいけないわけです。それから、この橋を構成するたくさんの部材があります。垂直材の主な部分は、隠れないように1本1本チェックしています。一番近い部分の格点(部材と部材が連結されているところ)は構造上違和感の内容に表現できているか。水面はは完全に水平でなければならない。等々、チェックすべき点がたくさんあるんです。そこにNDフィルター、特に濃度の濃いND1000とND64を重ねて装着すればファインダー越しでは真暗になってしまうんで、フィルターを装着する前に、何度もテスト撮影をするんです。テストだけで一日終わることもあって、まさしく苦行かもしれません(笑)。

さらに、構図が決まっても、自然条件が悪いと作品としては成功とはいえない。入道雲などのように大きな雲の塊が停滞している場合などはあまりお勧めできません。うまく抽象化してくれないんですね。「もう今日はだめだ・・・」とか「あきらめて帰ろう・・・」とか、そういうとき多々あります。そうした点を全部クリアして、この写真はこの橋の一番いい構図と自然条件の一つではないかと私は思っています。

Silence of Ms. Macquarie’s Skyline  Nikon D810, AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED, F/8, SS/515秒 / NiSi ND64+ND1000

建築写真、ファインアート(アーキテクチュラル・ファインアートフォトグラフィー)というジャンル

■撮影をはじめたきっかけ、アートフォトとの出会い、そしてIPA最優秀賞の獲得

—— 撮影の際のチェックポイントが、建築・橋梁の設計を行う人ならではの視点ですね。

私の大学での専攻は、写真学や美術学ではなく、土木工学です。そして大学院、修士課程そして博士課程そして社会人となっても一貫して橋梁工学、建築工学そして景観工学に携わっており、もうその世界で20年以上の時が流れました。建築と土木は異なりまして、「橋梁」は土木工学にカテゴライズされるんです。私は建築、土木そして景観工学について長年にわたって携わってきているからこそ、このような写真をフォーカスできるものだと思います。

——なぜ、ご自分で写真を撮るようになったのですか?

建築・橋梁プロジェクトの写真を撮影するのは、業務内容の一つの場合があるからです。ですから、周囲には建築・橋梁を撮影することを本業としたカメラマンはたくさんおられますしそれらの方々に依頼させていただくことが多々あります。ただ、2006年頃、まだ30代の前半だったんですけれど、自分の携わったプロジェクト、それも海外プロジェクトだったので、自分で撮影し、クライアントに提出してみようとと思ったんです。せっかく仕事で世界中を回っているので、その地域の写真も撮ろうと。そう思って自分で撮ってみたら、それなり・・にきれいに・・撮れたんです。当時はブータンやネパールの橋梁プロジェクトに携わっていて、ブータン政府が写真を使ってくれたりしました。

——撮りはじめてすぐに才能が開花したのですね。

建築写真家の方々や事務所の方々に、写真家を本業としてみない? と光栄なるお言葉をいただいたりもしたんですが、いえいえ、私はプロのエンジニアなんでムリです・・・とか言ったりして(笑)。
その後、2008年頃に海外で写真のSNSが徐々に盛り上がて来ておりまして、土木・建築写真に関するファインアートフォトに出会ったんです。中にはNDフィルターを使用した作品もありましたが、当時はNDフィルターも精度が低くて、階調が決して美しく表現されていない場合もありましたが、実に面白い世界が自分が携わっている分野においてもあるんだなと。
じゃあ、そういうアートギャラリーに自分の写真も送ってみよう! と生意気ながらに思いまして、当時一番自信がある写真を白黒にして送ってみましたが、まったくもって箸にも棒にもかからず、辛辣な英語で、「おまえは写真は破綻している」とか「きらびやかにコントラストを挙げればそれで写真が成功するとは限らない」とか、まあひどいことをフィードバックされました(笑)。しかしながら、当時はそのだめな理由の真意が理解できない。そして当然自分でも表現できない。業務上、ご一緒させて頂いている本業のカメラマンに訊いてみてもみなさん唸るだけでよくわからない。
そこでその辛辣な言葉をエネルギーに、撮影の意図、構図、構成要素、そしてレタッチによる表現方法など、じっくりと研究をしました。その際、風景や動植物の写真も恥ずかしながら撮影していたのですが、やはりまずは自分の専門分野である建築・土木構造写真をちゃんと撮ろうと思ったんです。その時の思いは今も決して忘れることなく、今でも種々の研究を怠ることなく撮影を行っています。
その結果、徐々に評価をいただけるようになりまして、2013年にはIPA(International Photography Awards) の建築写真部門で最優秀賞をいただきまして、ニューヨークはカーネギーホールの授賞式に招待され、様々なファインアートフォトグラファーの方々とカーネギーホールやその後の多くのイベントで交流・そして御指導いただきまして、自分の作品へ自信が持てました。その際出会った写真家の方々は今でも交流がございます。その後、主として海外の書籍への執筆や写真提供などのお話や海外ギャラリーでの合同写真展等のお話が多くありまして、そんな折、日本国内で最初にアプローチいただいたギャラリーがアイランドギャラリーでして、当該ギャラリーでの個展や国際審査員などへと活動も広がっていきました。

■海外における「ファインアートフォト」の位置づけ

—— 主に海外や国際的なコンテストに出品・受賞されていますね。

海外、特に欧米ですが、写真をアートとして定義する文化が確立されていますし、建築や土木構造が国家そして都市における文化として受け入れられているんです。都市風景というのは、人類が生活してきた人間生活の結果である、文化であると。そう認知された上で成り立つアート作品なんです。そこに魅せられて、じゃあ私もこの分野で突き進んでみようと思い、今に至っています。

——-その分野で活躍している他の写真家の方は、どういう経歴の人たちなんでしょうか?

ほとんどが建築士(建築系ファインアート)、あるいは大学の物理学の教授とか(風景)、そして時には獣医や医師など(動物写真など)、表現したい写真のバックグラウンドの学問を修められているか関連する仕事に携わっている方々が多いです。特に建築系ファインアートの場合、当然、みなさん構造的なポイントが分かっているので、お互いの構図と表現の意図はよくわかるんです。

そして、建築写真をアートとして成り立たせるためには、2つの要素が必要だと考えます。
ひとつは、建築と周囲の融合です。被写体となる「主たる構造物」、たとえば「橋」がある。そのまわりの構造である都市風景も、計画段階で大きな要素として考慮します。そういう「付属構造物」と、主たる構造物である「橋」を融合させていく。そして、都市風景として、みなさんが普段はきづかない人間生活において大切な構図を探っていく(みなさんが気づかないということは技術者として、時にはよいことだと思っています。安全でありそして周囲と融合しているということですから)。

もうひとつは、時空の流れを表現することです。風速10メートルの風が吹いているところで普通に撮っても、風の様子は伝わらない。そこでNDフィルターを使用して3分間露光すると、雲の流れが表現できる。時空の流れを写真の中において縦のレイヤーとして表現できるんです。
このように、周辺の付属構造物と自然条件を融合させて、主たる構造物を活かす撮影をする。そして、その中で我々人間が生活をしているんだと。そういうことを表現したいんです。

—- 技術的な面でのポイントはありますか。また、なぜモノクロ写真が多いのでしょうか?

自然の風景に溶け込んだ風景を撮影する場合には、その色彩に意味があります。また色彩に特徴がある構造物も、カラー撮影がよいかもしれません。しかし、被写体である主たる構造物にも背景にも、色彩的な特徴がない場合、モノクロ写真にて表現し、構図、コントラスト、テクスチャーやグラデーション、そして背景をだけを抽出してテーマ化できるんです。
だからこそ、自然風景を抽象化したりする中で、主たる構造物がきちっとしたコントラスト、シャープネスそしてグラデーションで表現されている必要があります。白黒写真に変換すれば、どんな写真でも「ある程度は」カッコよくみえるので、それだけで完成したと思ってしまうんですが、そこであと一歩! 種々の要素を導入すると完成度がグン! と上がってきますね。
そして、特にモノクロにおけるグラデーションですが、素材によっても変わってくる。ガラスの場合は反射率が高いから暗いところでも明るい。しかしコンクリートは、鈍く光っているので暗い方の階調は途中で終わってしまう。私は建築・土木構造写真を撮影する場合、どこにどういう素材があるかをまずは把握することから始めます。そこでテクスチャーを考えながら、RAWで撮って、ポストプロセッシングで素材感を活かしていく。素材に合わせたグラデーションも大切な要素の一つでしょう。

Back to Human LIfe 2017 Edition 東京 レインボーブリッジ / Nikon D810, AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED, F/8, SS/302秒 / NiSi ND64+ND1000

橋の写真を見る、3つの視点

■ファインアートフォトの見方(1)

—— 「主たる構造物」とその素材感、その周辺の「自然環境」、そして「周辺構造物」。色々な見どころがあるわけですね。

建築写真、特に橋の写真を撮る視点、見る視点は、大きく3つあります。

一番マクロなところでは、ランドマークとしての視点。レインボーブリッジ、ゴールデンゲートブリッジなどの大きな橋は、ある地域における代表的な観光名所、つまりランドマークです。これを遠景的視線でその美しさ、存在感を撮る。

ふたつ目に、橋というのは土木工学、つまり構造工学理論だけできていて、そこには美的な考え方は、景観工学の要素をあえて加えるという大きな都市計画がある場合を除き、一般的には一切ない。そこが建築と違うところです。建築は人間工学による使用性がメインですが、それ対して、橋は構造工学の塊です。その塊を、一般の方に細かいところまで全部見ていただきたい。細かいところを見せながら、全体も写す。そうして橋をいうものを、全体の自然風景と融和させながら見ていただきたい。

3つ目は、1と2が成立してる理由、細かい技術的な部分まで撮影することです。ボトルや補剛材、ケーブルや格点構造等、そういうすべてのもの(一般の方々にはどうでもよいもの)は1本ずつ、そしてひとつづつ全部計算して設計がなされているんですが、それも表現したい。

この3つの大きな視点、ランドマーク、マクロ、それから構造工学、それが全体の風景の中で融合されているということ。こういう視点から建築や土木構造を見る視点が、ふつうの建築写真とは違うアプローチなんだろうと思います。

Rainbow Bridge Mk.I 東京 レインボーブリッジ / Nikon D810, AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED, F/8, SS/335秒 / NiSi ND64+ND1000

画面の隅々までコントロールする

■ファインアートフォトの見方(2)

—– 「Back to Human LIfe 2017 Edition」と「Rainbow Bridge Mk.I」はレインボーブリッジですね。どちらも雲が放射状にのびているように見えます。

雲の流れが正対しているとき、広角レンズとNDフィルターで5分以上露光すると、雲が放射状に写ることがあるんですよ。「Back to Human LIfe 2017 Edition」は、向かい風で、雲に流れがあるので斜めに写っています。冬に撮っているので雲が巻いていない。NiSiのNDフィルターだと、14mmレンズで撮ってもケラレることがないので、こういう面白い画が撮れるんですよ。

—-橋の影も、海上の橋の真下に来ていますね。

これも狙いですね。雲の動き、影、左側の端のビル、右側の端の船の科学館まで、きちっとまっすぐに撮らないといけない。ビルの傾き、そしてパースも消去されなければならないと私は考えています。傾いている構造物なんてないですからね(笑)。さらには、水面における並みの動きも抽象化されなければならない。このような様々な要素がきっちりと撮影できる、というところがNiSiフィルターのいいところですよね。減光が最小限に抑えられていますから。

——撮影後の現像や補正にはどのくらいの時間をかけますか?

個展用の写真は、もうその都度修正していきますのでまさに無限大です(笑)。一方で、書籍などの作例的な写真では15分~1時間程度にて重要な要素のみを抑えています。雑誌や写真集などの書籍印刷する場合には細かいところまで見えませんが、個展用は、等倍にてそして印刷紙やプリントにおいても、さらにはサイン入れの位置においても、極限までギャラリストとトコトンこだわります。当然、お客様に購入していただくものなので最終調整はこれ以上ないくらいに仕上げます。

「Chuo-Ohashi-Br.」は中央大橋ですが、ビルのグラデーションをどう美しく表現するか。コントラスト、シャープネスについてはその高低における最大公約数を意識してぎりぎりのところで調整します。そこがうまくできた上で、右のビルの空と海とのバランス、コントラストを調整します。特に個展の場合は、会場の光の具合も考えてコントラストを決めています。そこまでやっても、みなさんが気づいてくれるかどうかわかりませんが、作家としてはこだわって、そこまで詰めようと思っています。

Chuo-Ohashi-Br.  東京 隅田川 中央大橋 / NikonD810, PC NIKKOR 19mm, 304秒 / NiSi ND64+ND1000

設計者が見ている世界を見せる写真

■ファインアートフォトの見方(3)

—— 「Silence of Ms. Macquarie’s Skyline BW Version」などを見ていると、施工前のパース図のようにも見えてきます。

そうですね、例えばこのスカイラインの前に船が通ったとします。船が絶妙な位置にあって、さらにはその向こうにちょうど飛行機が飛んでいるときに撮影する。そうなったら、まさにそれはドラマじゃないですか! むちゃくちゃいいですよね、そういう写真。ですから、そのようなドラマのあるような写真も当然よいのですが、私はあえてそのような、建築・土木構造物以外の要素は省略した都市風景を表現したいと思っています。

Sydney Harbor Bridge Profile Mk.III オーストラリア シドニー / Nikon D810, AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED, F/8, SS/301秒 / NiSi ND64+ND1000

時空の流れを自由に表現するためのNDフィルター

■NDフィルターを使った2種類の表現手法

—– 空や海を抽象化するためにNDフィルターを使うということですが、それ以外の効果は何かありますか?

NDフィルターの使い方はいろいろあると思います。例えばこの「Cocoon Hill」の雲は、後の時空の流れを表現するための効果的な使い方をしています。
「Asymmetrical Mechanics」のオーロラのような雲もそうですね。これらは15秒~30秒の露光です。「Cocoon Hill」の雲は大体こんな風になるだろうなと思いましたけれど、「Asymmetrical Mechanics」は想像つきませんでした。

Cocoon Hill 横浜 インターコンチネンタルホテル / Nikon D700, F/8, SS/45秒 / NiSi ND1000

——「Cocoon Hill」の雲は、全体が端正な印象の中で、コミカルにも感じられますが・・・。

いわれてみればコミカルです。ふざけてる感があります。アポストロフィーみたいです。でも、そこに空間が存在していることを示す上で、極めて重要なんだろうと思います。動と静の対比がうまれることにより表現の幅が広がります。純粋な建築写真にエッセンスを与えてあげる、時空の流れを与えてあげるという方法です。もちろん表現したいのは構造物の構図があっての世界なんですが、それを行った上で、エッセンスとして、まさしく寿司におけるわさびのごとく背景を扱っています。

「Rainbow Bridge Mk.I」でも、海面の波が止るというのは抽象化ですが、後ろの後光のように指す雲が空間を表現してくれた。これはNDフィルターじゃないとぜったいできない効果です。そう考えると、これは建築写真ですけれど、風景写真でもあると考えられます。そういうNDの使い方というのはこれからも注目されていくんじゃないかと思います。

Asymmetrical Mechanics  アメリカ ニューヨーク / Nikon 1 V1, 1 NIKKOR VR 10-30mm  f/3.5-5.6, 20mm(54mm相当), F/9, SS/70秒, ISO 100 / NiSi ND1000

これまでの5年間を踏まえて、違う次元の写真を撮る

■今後の活動について

—— 2015年に個展を開催した際に、これまでの集大成であり、一区切りとしての個展であるとコメントされていました。現在はどのような活動をしているのでしょうか?

建築そして橋梁工学の研究者であり技術者であった私が、関連分野の写真を撮影していこう、とチャレンジしはじめて、IPAでの建築写真部門最優秀賞やSWPA (Sony World Photography Awards) 他、多くのコンテストにて勿体ない賞を拝受させていただいたのは、建築・橋梁工学のみならずお世話になっている写真家の方々やギャラリストの方々等、多くの方々の御指導の賜物と考えています。しかしながらここまでは、いわゆる大学院を修了したマイルストーンなんだろうと考えます。いわゆる勉強してきた成果を発表したのが前回の個展です。でしたら、次回は,それを踏まえて「実践編」を発表したい。世界中の風景を、何かのテーマに基づいて撮っていきたいというのが次のステップです。
そういう作品を、現在は撮りためており発表を待っている写真が多くあります。

—— それは今までとは異なる作品になっているんでしょうか?

新しい作品は、色々なものがミックスされている写真なので、これまでとは違う作品です。これはどうやって撮ったの? といった作品が多いですね。ま今までやってきたことを組み合わせて世界中の風景を、何かのテーマに基づいて撮っていき作品にするというのが目標です。

—– そうした作品の発表はどのような形で考えていますか?

発表は個展ですね。作品は準備できているのですが、私が国内外をいったりきたりしているので、なかなか・・というのが本音です。時間が読めた時、いつの日か、そしてどこかで発表させて頂ければと思っています。

アキラ・タカウエ Akira Takaue

写真撮影における主たるカテゴリーは、構造工学や景観理論に基づく論理的で精密な構図に芸術的要素を加えた「アーキテクチュラル・ファインアートフォトグラフィー」。土木・建築工学に関する専門家(工学博士、一級建築士、技術士(建設部門))としての視点から世界中の都市風景・土木建築構造物を撮影する。
世界規模の国際写真コンテストでは、2013年に発表した「フラットプレーンイメージ」をベースとした「マトリックスシリーズ」がインターナショ ナルフォトグラフィーアワード(米国:ニューヨーク・カーネギーホール)での建築写真総合部門・最優秀賞を受賞、モスクワインターナショナルフォトアワー ド(ロシア)での建築写真総合部門・最優秀賞を受賞、さらにはソニーワールドフォトグラフィーアワード日本部門賞2位受賞等、世界中で数々の賞を受賞し高い評価を受けている。 近年は2015年に5年間のファインアートフォトをまとめた自身初の個展「コンセプチュアル・アーバンスケープ」を東京・京橋のIsland Galleryにて開催するとともに、商業ギャラリーへの作品提供・販売、国内外の写真関連書籍等の執筆多数、またインディペンデントキュレーターとして国際写真コンテスト審査員等にて活動中。

主な受賞歴
建築写真部門1位:TRIERENBERG SUPER CIRCUIT, 2018
建築写真部門2位:BLACK & WHITE SPIDER AWARDS, 2017
橋梁写真部門1位:International Photography Awards, 2017
建築写真部門3位:Fine Art Photography Awards, 2017
建築写真部門1位:ND Awards, 2015
日本部門賞総合2位:Sony World Photography Awards 2015
建築写真部門最優秀賞 & 1位(建築写真3部門):Moscow International Foto Awards, 2014
建築写真部門最優秀賞 & 1位(建築写真4部門):International Photography Awards, 2013
建築写真部門3位:PX3, 2013
建築写真部門最優秀賞:1x.com PHOTO AWARDS, 2012
ファイナリスト:National Geographic Photo Contest, 2012

●主な展示歴
合同展示:10 COLORS:Island Gallery, 2017
個展:コンセプチュアル・アーバンスケープ:Island Gallery, 2016
合同展示:Best of Moscow International Foto Awards, 2014
合同展示:Best of Show Exhibition International Photography Awards, 2014
合同展示:URBAN LANDSCAPE:1650 Photography Gallery, USA, 2013
合同展示:Hurbanism contest at Hariviera Gallery, Israel. 2012

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